
引っ越しやリノベーションをする際にキッチンやお風呂、床材など「とにかく傷つきにくくて丈夫でおしゃれなものがいい!」と考える人が多いかと思います。
今は各メーカーからいろんな素材のものが販売されており結局どれにしたらいいのか、、、と迷ってしまいますよね。
そこで今回は「傷つきにくい硬い素材」に注目してみましょう!
ちょこっと豆知識「硬度」
その「硬度」を示す尺度には、一般的によく使われるものとして「モース硬度」と「引っかき硬度(鉛筆法)」があり、「H」という単位が付いているのは、後者の「引っかき硬度(鉛筆法)」による表記です。あまり聞きなれない印象を持つかもしれませんが、わたしたちが普段使うアイテムの中にも表面硬度を測定する試験をされているものが多数あります。
「表面の硬さ」は製品をコーティングしている塗装の表面を引っかいて傷がつくかどうかで決まり、どの程度の硬さで引っかかれたときに傷がつくかを示す指標です。

モース硬度
モース硬度とは、主に「鉱物に対する硬さの尺度」の1つです。硬さの尺度として、一番軟らかい「1」から一番硬い「10」までの10段階に分けてそれぞれの段階に対応する標準の鉱物が設定されています。硬さの基準は「鉱物同士でひっかいたときに傷が付くか」であり、傷ついた方がモース硬度は低いとされます。「たたいて壊れるかどうか」の堅牢さではありません。
主に宝石の硬度を示す際に使用されます。例えば硬い宝石で有名なダイヤモンドはモース硬度10と言われています。

引っかき硬度(鉛筆法)JIS K 5600-5-4
引っかき硬度(鉛筆法)とは既知の硬さの鉛筆を塗膜に押しつけることで鉛筆硬度を測定し、塗膜が規定の硬さを有するかを確認する方法です。
H・F・Bのアルファベットと数字を組み合わせて示します。
馴染みのあるものでは鉛筆の芯の濃さや硬さを表しますが、扉などで示す場合は硬さを表現するために使用します。
また、鉛筆硬度で一番硬い9Hはモース硬度で表すと6程度の硬さしかありません。
キッチン天板の「素材」で比較! ※複数のメーカー・商品について公開されている情報を基に参考値としています


キッチン天板でよく目にする「人工大理石・メラミン・ステンレス・セラミック・クオーツ」の5つの素材で硬度を比べてみました。(※モース硬度表記)
上記で説明したようにモース硬度とは物質を互いに擦り合わせたときに傷が付くかで数値が決められています。
そのため、キッチンでよく使う包丁やガラスは硬度5~6とされていることから、それ以上の硬度の天板であれば「傷つきにくい」と言えるでしょう。
近年ではメーカー独自の素材も出てきているので一概には言えませんが、”硬度”という点ではセラミックやクオーツが優れているとわかります。
硬度に注目したい素材をご紹介します!

スゴピカ素材 | パナソニック
スゴピカ素材とはパナソニック独自の有機ガラス系材料です。
はっ水・はつ油成分を配合することで汚れに強く、鉛筆硬度9Hの硬い素材です。
各商品のいろんなところに使用されています。
キッチン:カウンター、シンク、水栓
お風呂:カウンター、浴槽、水栓
トイレ:便器

シンクにも使用されています
スゴピカ素材を使用したシンクは硬度が高く、底面にはエンボス加工を施しているためさらに汚れや傷が付きにくくなっています。
◎使用シリーズ
ラクする―シンク、ラウンドアクセスシンク 他

お手入れ方法
きちんとお手入れをすることで優れた性能を長持ちさせることができます。

高品位ホーロー | タカラスタンダード
ホーローとは金属とガラス質が結合した素材です。
ガラスは水や熱、臭いに強いですが、割れやすい素材です。その割れやすいというデメリットを克服した素材、割れにくいガラスが「ホーロー」です。
高品位ホーローはモース硬度で最高値6という、他の住宅設備素材よりはるかに優れた硬度をもっています。
※鋭利なもので傷つけるとガラス質も薄利して下地が見える恐れがあります

水回りに最適な素材
洗面所にも使用され、硬度が高いためものを落としても簡単には傷つきません。さらにマグネットが付くのでお風呂場での壁付け収納も叶っちゃいます。

お掃除ラクラク
キッチン・洗面所・お風呂・トイレ全ての水回りにホーローを取り入れることで汚れてもサッとひと吹きの簡単掃除を実現できます。
今回はキッチンでよく見る素材を中心に水回りの”傷つきにくい”素材についてご紹介しました。
新築やリフォームしたお家でこだわった場所を長くきれいに使うために。最初の素材選びからこだわってみませんか。
特徴を知ることで楽しい家づくりの参考になりますように。