TRY IT.
2023.04.24 UP

【連載2/2】
京町家と共に残す
オフィスに関わる人が
大切にする想い

前回までのお話

「元々の良さも現代の良さも変え備えた改装」が古民家(京町家)改修の理想だと答えてくださった毛利さん。京町家”らしさ”を取り戻す改修をする中で外観や畳間の会議室がお気に入りだと話してくださいました。

今回はオフィスを使う人が改修・改装に関わる意義についてお話をお伺いします。

参加型の改修工事の実施

ー愛着を持って大事に使用してもらえるようにしたい

紅中:京都オフィスの一階の塗り壁の作業は紅中社員も参加したとお聞きしました。

毛利:はい。社員の方にも漆喰塗りのワークショップに参加していただきました。普段、左官のワークショップはあまりしていません。プロの技の見せどころですので。そういう意味で参加がしやすい木部の塗装や版築に参加をしてもらうことはあります。

※版築
土をつき固めて建物の土壇や土壁を造る方法。

紅中:そうだったんですか!私は入社前だったため参加できなかったので残念です。施主側が改修工事の一部の作業に参加できる機会を設ける狙いは何かあるのでしょうか。

毛利:まずは施主側が施工に参加することで職人さんたちがいかに難しい作業を行っているかを体感することができます。自分たちで作業をしてみて「難しいな、きれいにできないな。」と感じることで職人さんたちへのリスペクトが生まれるといいなと思います。

当時の作業風景

現在の京都オフィス一階

紅中:確かに、見てて簡単そうだと思っても実際やってみると想像以上に難しく感じることありますよね。当たり前ですけど職人さんが仕上げるとすごくきれいになっていて。職人さんに敬意を払う毛利さんの想いが素敵です。

毛利:見てる分と実際に作業する分には全然感覚が違いますからね。あとは、やはり自分が関わったと思うことで建物への愛着が生まれてくれることを期待します。実際に使うのは設計した私でも工事をした職人さんたちでもなく、社員の皆さんなので。何か一部でも作業に関わってもらうことで、ここは自分の場所だと思ってほしいです。そのように思って使ってくれる人が増えると建物も大事にしてもらえると考えています。

紅中:長い目で見た建物づくりへの想い(前回記事参照)はここにも込められていたんですね。私も今後なにか参加できることがあれば是非参加したいです!

実際に左官塗りに参加した社員に聞いてみました!

中村名誉会長

たまたま京都オフィスの改修の進み具合を見に行ったところ、一階の壁塗り作業の真っ最中!左官経験はありませんが、自宅の壁ペンキ塗りを経験していたこともあり、職人さんの「やってみませんか」の誘いに二つ返事で飛びついた次第!
当然手直しされているでしょうが、東面のこの壁。私が塗ったんだぞと、今も自慢しています。

社長室長 Nさん

見た目ではサッとできそうだなと思っていましたが、実際は全然サッとはいきませんでした。実際に自分たちが使うオフィスの一部を自分の手で関われたことで愛着が湧きましたね。
ここは「私が塗りました」って話のネタになっています。

総務人財開発室 Cさん

左官塗りが初めてで楽しかったです!思っていたより難しくて下地を削ってしまい漆喰に混ざって茶色くなってしまったことを覚えています、、、
「左官塗りをした」という珍しい経験を誰かに話すことができるのは嬉しいです。

そもそも「左官」とは?

左官とは建築工事の際に壁や床の「塗り」作業を専門にする職人のことです。土や漆喰、モルタルなどを主に「こて」を使って塗り上げます。下地を整えたあと、漆喰などを上塗りして仕上げていきます。
最終の見栄えに繋がる”仕上げ”の部分を担当する仕事のため、丁寧な作業を求められ、職人技が目立つ仕事です。

毛利 隆之 | 鴨川建築工房

・1976年:京都生まれ
・2001年:京都大学工学部建築学科卒業
    その後、設計事務所や工務店で勤務
・2013年:STAGE 一級建築士事務所として独立
・2019年:建設業許可取得と同時に鴨川建築工房と改称

HP

二回に渡る連載記事で毛利様の京町家に対する熱い想いをお伺いしてきました。
紅中創業の地、京都に構える京都オフィスを今後も大切に利用していきたいと改めて認識できる機会となりました。

1階にはギャラリーもございますので、二条駅付近にお越しの際はお気軽にお立ち寄りください。