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2022.10.17 UP

木の温かみを取り入れた
オフィス空間の魅力

オフィスの変化

従来からの「オフィス」は白やグレーを基調としたシンプルな空間のイメージが持たれています。実際現在でもそのようなオフィスは少なくないでしょう。真っ白な空間にいると緊張感が高まったり、鉄のものが多いとつめたい印象になるといわれています。その一方でオフィス家具はスチール製の机や椅子、棚などが多かったのに対し今は木製のものが使用されるケースも増えてきています。
オフィスをどのような雰囲気、環境にしたいのかを考えて適切なものを取り入れることが大切です。
今回は木材を取り入れることでどのような効果があるのか、どのように取り入れたらいいのかをご紹介します。

木材がもたらす効果

日本の住宅や建築物には古くから木材が多く使用されています。そのため日本人には木というものはなじみ深く、歴史的木造建築物やログハウスなど木材を使用した建築物に入るとなんだか落ち着いた気持ちや懐かしい気分になった経験があるのではないでしょうか。
それは単に馴染み深いからというだけではなく、木材には人を癒す効果があるため木材が使われている空間ではリラックス効果を得ることができるのです。

リラックス効果の秘密

なぜ木材が使われている空間ではリラックス効果が得られるのか。その正体は「香り」です。
木の香りにはフィトンチッドと呼ばれる成分が含まれており、この成分が人に様々な良い効果をもたらしてくれるのです。木材によって香りの種類や効果は異なりますが、多くは精神を安定させたり、ストレスを解消してリラックスさせる効果があると言われています。森の中でリラックスできるのは木がたくさんあるためこのフィトンチッドが溢れているからなのです。また、木製品になっても木の香りの効果はあらわれるため、木造建築の中や内装に木材が使用されている場所にいるだけでまるで森林浴をしているような効果が味わえます。

見るだけでも効果あり!?

木材には目にも優しい視覚的効果があるとも言われています。木材の色は一般的に暖色と言われる黄色~赤色が基調となっているため、木材を見ていると「あたたかい」などと感じたりもします。
さらに、視覚的な効果だけではなく木材は紫外線をほとんど反射しないという特徴を持っているため目に対しての刺激が少なく身体的にもやさしい素材であるといえます。

触覚刺激でも見られた木材のチカラ

森林総合研究所が針葉樹(ヒノキ)と広葉樹(ミズナラ)の違いや塗装の有無による影響を調べるとともに木材とアルミニウムやポリエチレンを使用し、触り心地の評価実験を実施しました。20代の男女の被験者に目を閉じて90秒間、縦型の手すりを触ってもらう実験と質問紙を触ってもらう実験を実施した結果、木材への接触はアルミニウムに比べて「温かい」「やわらかい」「自然な」印象を与えることがわかりました。また、各材料に触れた際の生理的な変化を連続的に測定したところ、木材に触れた時の最高血圧の上昇が抑制される、つまり触った際のストレス値が低い傾向にあり、特に無塗装の木材でその傾向が大きいことがわかりました。
さらに、生理的な変化には手から材料に奪われる熱の総量が関係している可能性が見出されているそうです。(※1)

木は私達ヒトに手触りでもあたたかみを感じさせ、ストレスを軽減してくれるチカラがあるということですね。普段から触れる身の回りのものの内何かひとつからでも木製のものに変えてみるのもいいかもしれません。

オフィスの一部分を変えるだけで

なんばオフィス | 固定席、木材の床材使用例

足元から

なんばオフィス | 固定席

タイルカーペットやコンクリートの床のオフィスから無垢フローリングや木製タイルに変更するだけで足元から木の柔らかさや温かみを感じることができます。

神戸オフィス | RooM in RooM、木製パーティション・木製ルーバー

パーティションを

神戸オフィス | RooM in RooM

空間を仕切る際に使用されるパーティション。すべて鉄やアルミでできたシックでシンプルなデザインもかっこいいですが、木材を取り入れることでふんわりと優しく空間を仕切ることができるのでおすすめです。

京都オフィス | オフィス内

古き良きを残す

京都オフィス | オフィス内

創設当時の建物の梁をそのままリノベーション工事の際に残したり、取り壊してしまう倉庫やオフィスの床材を新しいオフィスの壁材にしたりと歴史を感じることができるものを残し続けるのも風情があり良いですよね。

名古屋オフィス | ミーティングスペース、国産材を使用した小上がりスペース

オフィスに小上がりを

名古屋オフィス | ミーティングスペース

オフィス内に小上がり、、、?なんて思う方もいるかも知れません。ですが普段とは少し違う雰囲気を感じながらミーティングをすることができたり、休憩時間にゆったりと過ごしたりすることができるので意外と使用頻度が高くなり、オフィスの人気スポットになるかもしれないですね。

エントランスに

出勤してきたときやお客様が来訪してくださったときに一番最初に目に入る場所がエントランスです。毎日誰もが目にする場所。そんな場所に丸太の腰掛を置いてみたり、合板で製作したディスプレイを置いてみたりとオフィスに入った瞬間から木材を目にできるのも新鮮でいいですね。エントランスに木質のものがあると柔らかい雰囲気を出すことができます。看板に木材を使用してあたたかみを出したり、オリジナリティも出したりもできるのでおすすめです。

神戸オフィス | エントランス、合板で制作したディスプレイ

神戸オフィス | エントランス

新大阪オフィス | エントランス、SSD材を使用したエントランス

新大阪オフィス | エントランス

多摩オフィス | エントランス、木材の床材、緑のエントランス

多摩オフィス | エントランス

常に木を感じたい

新大阪オフィス | サークルカウンター、杉材のカウンター、ハイカウンター

新大阪オフィス | サークルカウンター

目に付く家具は全て木製に!なんてのもいいですね。ワークデスクが全て木製であることで常に触れていられるのでお仕事中も視覚、触覚でリラックス効果が得られます。紅中の新大阪オフィスではほとんど全ての家具が木製なので目にやさしく落ち着いて仕事ができます。オフィスの真ん中にある杉の木のサークルカウンターはシンボル的な存在感もあるので毎日出勤した人たち全員が必ず触れたり見たりすることで知らず知らずのうちに癒しやリラックス効果をもたらしてくれているのだと思います。

新大阪オフィス | エントランスカウンター、木目調のアロマディフューザー

新大阪オフィス | エントランスカウンター

木製のものをオフィスに入れることは今は考えることができないなという方は、オフィスのどこかにディフューザーを設置して木の香りを出しておくのも香りの効果を感じることができます。最近では様々な木の種類の香りのオイルが販売されているので、好きな香りを見つけて取り入れてみるといいと思います。
新大阪オフィスではディフューザーの柄も木目調のものを使用していて目からも癒しを感じることができます。

紅中のオフィスでは多くの部分に木製のものが取り入れられています。木に関わる事業を行っているのはもちろん普段から木と触れ合う機会を多く設けることで意識的に木と関わることができます。
さらにオフィスに木があることでリラックス効果が得られるだけでなく、オフィスに出勤して仕事をすることでより良いアイデアがでたり、新たなコミュニケーションが生まれる可能性が広がります。
オフィスを事務作業をするだけでなく社内コミュニケーションを増やしたりアイデア出しの場所にするためには、『木』を取り入れて見た目から緊張しすぎないような環境に変化させていくことが大切なのかもしれません。

実際に雰囲気を感じてみたい方は、お気軽にオフィス見学にお越しください。お待ちしております。

参考文献

※1森林総合研究所 交付金プロジェクト研究 成果72

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