住宅建材を扱う弊社では、ログハウス用SSD材(Jログ)も供給させていただいております
先日、現在建築中のログハウスを拝見した際に、ふと思い出しましたので
ここからは以前の展示会でのお客様との会話をプレイバック
(お客様) 「このログハウスの樹種って何」↓
(説明員) 「スギです」↑
(お客様) 「スギじゃないでしょう」↓
(説明員) 「九州のスギ材です」↑
(お客様) 「こんな節のないスギのログハウスは見たことがない、スギじゃないでしょ」
(説明員) 「九州のスギは生育が良く、節のない部材も取れます」
(お客様) 「芯が入るとこんな材は取れないから、スギじゃないでしょ」
(説明員) 「部材の端の部分をご覧ください、芯が含まれていないんです」↓
(お客様) 「芯がなかったら木が反って安定しないから駄目でしょう」
(説明員) 「特殊熱処理でほとんど反らないんです」
(お客様) 「これがスギ材とは信じられない」
これでお客様への説明員からの説明は全て完了しているのですが、長い年月を要して開発された技術の結論部だけを、こんなに簡単に説明されても良くわかりませんね
今回は反省いたしました説明員から、お客様のお気持ちも推察した詳細説明版をリプレイ
(お客様) 「(私はログハウスに興味があって、これまで色々なログハウスを見てきたけれど、どの樹種のログハウスの特徴にも合わないので聞きたいが、この)ログハウスの樹種って何」
(説明員) 「(これは弊社が誇る技術により製造されたログハウスですが、使用している材は)スギです」
(お客様) 「(これまで私が見てきた無垢材のログハウスのスギ製のものは節が多く見られたのに、このログハウスの室内にはほとんど節が見当たらないので、)スギじゃないでしょう」
(説明員) 「(気候が温暖で生育が良いため多くのスギの大径木が生育している)九州のスギ材です」
(お客様) 「(多くの展示会にも行ったけれど、これまでに一度も)こんな節のないスギのログハウスは見たことがない、(だからこのログハウスは、本当は)スギじゃないでしょ」
(説明員) 「九州のスギは(年間降水量が多く、気温の高い時期が長く続くために)生育が良く、(さらに苗木を植える密度が3000本/ha以下であることが多いため生長が早く、放置すると将来には節となる枝を打った跡を、木質部が早期に厚く取り巻いていきますので、枝を打った後に育った樹木の幅の広い外周部からは、)節のない部材も取れます」
(お客様) 「(木材に芯の部分が入ることによりログハウス材に求められる寸法安定性が確保できるから、外周部だけでは安定性の高いログハウスは作れないし、)芯が入ると(どうしても近くに節が出てくるため、この展示されているログハウスのような)こんな材は取れないから、スギじゃないでしょ」
(説明員) 「部材の端の部分をご覧ください、芯が含まれていないんです(、これを見られるとこれらの部材は全てスギの芯が無い部分から製造されていることがおわかりいただけます)」
(お客様) 「(木材は芯があるからその表面の一部が割れるぐらいで安定するが、)芯がなかったら(木が大きく)反って安定しないから(木が反った後に再度の製材が必要となるため、多くの端材が生じたり、必要な材の断面が確保できなくなったりするので)駄目でしょう」
(説明員) 「(弊社のSSD材は、かいつまんで説明いたしますと、含水率の高い丸太のまま、高い遠赤外線効果を持つガスを用いて木材内部に長時間一定温度以上の熱を加えることにより、木材が立木時の大気圧に対抗するために在している内部応力を緩和させるという)特殊熱処理(を施しているために、通常は反りが著しいために使用が困難な芯の無い材)でほとんど反らないんです」
(お客様) 「これがスギ材とは信じられない」
一番信じられないのは実はお値段で、以前に節を探した羽目板同様、節があるログハウスとお値段の差があまりありません。
なお、一般的なお客様との会話は次のようになります
(一般的なお客様) 「この木はきれいだけれど何の木」
(説明員) 「スギの木です」
(一般的なお客様) 「スギっていいですね」
(説明員) 「ありがとうございます」
SSD(SSD材)プロジェクトメンバー