弊社では、熊本県球磨地域の球磨杉・球磨桧に特殊な熱処理併用複合乾燥を行い、寸法安定性を高めた、日本農林規格機械等級表示のある柱材・梁材(SSD材)の流通、販売を行っております。
この球磨杉、球磨桧により平成28年3月には大阪府内に二階建ての障がい者福祉施設が整備されております。
平成29年4月21日、春爛漫の暖かな日差しの中、大阪府建築士会賛助会員分科会により同施設の見学会が開催され、建築士の先生方など計20名のご参加をいただきました。
まず参加された方は2班に分かれていただき、当施設を設計されました有限会社ものづくり伊東設計工房 伊東正市先生より、建物の詳細な設計内容について説明いただき、
その後館内、館外を見学いただきました。
またもう1班では、当館で使用されました球磨杉、球磨桧などの木質材料について、SSDプロジェクト事務局の渡邊氏から説明いただきました。
参加いただきました建築士の先生方からは、プレカット割合、芯持ち材の背割りなど多くのご質問をいただきました。
SSD材の原木は成長が早く大径木となった熊本県の球磨杉ですので、この建物のように日本農林規格機械等級表示のある長さ8mの梁を使用することができ、無垢材で大空間を確保することができます。
しかも柱材は芯去り製材によって節のないほぼ無節材でありながらKD材価格とほぼ同一の現実的価格となっております。
熊本県球磨地域の杉・桧材をSSD材に加工し、木造建築物に使用すれば、熊本県の森林保全につながり(一方良し)、球磨地域の産業が振興し(二方良し)、現実的価格で大空間の建築が可能となり(三方よし)、しかも接着層を持たない上に二酸化窒素の分解吸収機能の高い杉材によって室内の空気質が良好に保たれます(四方良し)。
この建物は大阪府内の準防火地域内に建築されましたが、燃えしろ設計などを行い、木造化及び内外装の木質化に努めており、平成28年度木材利用優良施設表彰 「木材利用推進中央協議会会長賞」を受賞いたしております。
我々SSDプロジェクトメンバーは、これからも準防火地域内で木造化、内外装木質化が可能な球磨杉・球磨桧SSD材の都市域での活用に向け、力を尽くしてまいります。
建築士の先生方、木造建築関係者の皆様方には当館で使用いただきました球磨杉、球磨桧材へのご理解を賜り、今後の建築資材としてご活用いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
(SSDプロジェクトメンバー一同)