住宅建材でもありますSSD材(国産材、球磨材)を
取扱わせていただいております弊社では
これまで1年以上にわたりまして
SSD材をはじめとする木材について
ご紹介、ご説明をさせていただいており
過去のブログも全てお読みいただけます
このため、読者の皆様は
無垢材であるSSD材にお詳しい方が多く
もうお伝えすることもありません
と申上げたいところなのですが
まだSSD材の最大の特徴についてお分かりでない方も
いらっしゃるようです
このため、無垢材の分類について
そしてその中でのSSD材の位置と意味について考えることとし
今回はその1回目となります
まず無垢材の定義については
木材だけで構成されており
その内部に接着剤を含有せず、挽材の接合がなされていないもの
といたします
このため、挽板を釘で接合したNLT(Nail Laminated Timber)は
無垢材に含めないこととします
〔分類項目1 樹種及び品種〕
木材には国産材や外材をはじめ
一般的には数えきれないほど多くの樹種が販売されています
また、国産材の主要な樹種については
長年の育種による多くの品種があり
強度特性等がかなり異なりますので
留意が必要です
〔分類項目2 構造材、造作材、その他〕
木材から製造する製材には、柱や梁桁などの構造材
建築物の目に触れる場所に使用される造作材があり
木材表面の節の大きさや数などにより木材の等級で分けられます
また、木材の表面等で特定の機能を発現させる商品も販売されています
なお、構造材である製材の区分としては
目視によって木材の形状を確認する目視等級区分法によるものと
グレーディングマシンによって木材の強度を確認する
機械等級区分法によるものがあります
〔分類項目3 乾燥温度〕
原木には多くの水分が含まれていますので
木材として利用するまでに
含水率を低下させることが必要です
その方法として、100℃程度以上の温度で乾燥する高温乾燥
80℃前後の温度で乾燥する中温乾燥
45℃程度の温度で乾燥する低温乾燥
自然の温度変化だけで乾燥させる天然乾燥と
これらの組み合わせがあり
温度が低いほど乾燥に時間が必要となるものの
精油分の放散や変質が少ないため
使用目的によって乾燥温度を使い分けることが必要となります
〔分類項目4 芯持ち材、芯去り材(心材と辺材)〕
木材の中心部(芯)には一般的には色彩が濃色な心材部があり
その外周部には淡色の辺材部があることが多く
原木の直径が小さく、製材品の幅が広いと
製材品は芯を含む芯持ち材となり
一方、大径木からは芯持ち材の外周部から他の製材品の採材が可能となるため
芯去り製材品の製造が可能となります
〔分類項目5 内部応力の残存割合〕
木材はその内部に応力が多く残されていますと
使用後に曲がったり反ったりしやすくなりますので
内部応力の多くが緩和された材を使用することが求められます
木材の内部応力の緩和方法としては
熱を加えることがよく行われますが
木材の含水率が低下してから熱を加えると
木材の内部応力の緩和に高温が必要となり
それによる木材の変質などが起きやすくなってしまいます
〔分類項目6 価格帯〕
無垢材の製材品を建築物に使用する場合に
当然価格は大きな要素となります
一般的に製材品の価格は
原木からの製材品の歩留りが高くなると安くなり
歩留りが低くなると高くなります
このため、太い丸太の様々な部位から多くの製材品を製造できますと
各製材品の価格はお値頃にて販売できます
ここまでが今回の分類となります
次回はこれを踏まえた
SSD材の位置と意味に続きます
球磨ウッド事業部 SSD(SSD材)プロジェクトメンバー