木造の寺社建築が語ること 2

2018/06/18

 

住宅建材でもありますSSD材を取り扱わせていただいております弊社

 

によります、木造の社寺建築が語ること(4/16) の続きとなります

 

 

社寺は木材で建造されていることが多く

 

皆様も色々なところでご覧になられていることでしょう

 

 

しかし、ほとんどの建物が木造ですので

 

建物の全ての場所をじっくりとご覧になられることは

 

少ないのではないでしょうか

 

 

社寺を木材の耐久性向上の観点から

 

つぶさに観察いたしますとどうなっているのか

 

 

これが本日のお話となります

 

 

 

まず大阪のとある神社です

 

 

多くの建築物がありますが

 

 

今回は木材を劣化させやすい雨水が

 

多く当たったり流れる場所を探します

 

 

ある建築物は現在こんな状態ですが

 

 

 

 

 

飛び出した部分は

 

 

 

 

 

雨水が直接当たります、先端部の白変と腐朽が

 

痛々しく感じられます

 

 

 

また、雨水は屋根から流下いたしますので

 

その流下部を探しますと

 

 

本殿の外周部にあります板玉垣のうち

 

水当たり部となります範囲の

 

下部の朱色の塗料の色が薄くなっています

 

 

 

 

拡大いたしますと

 

 

 

 

ちょうど雨水が当たる部分だけ

 

塗料が剥離しており

 

 

その周辺と大きな色差が生じています

 

 

振り返りますと

 

別の本殿からの板玉垣への水当たり部があり

 

やはり塗料が剥離しています

 

 

 

 

 

拡大したしますと

 

 

 

 

 

似た形で剥離しています

 

 

結局、木製の板玉垣は同一時期に同一塗料を塗布いたしましても

 

水当たり部が先に剥離し

 

 

塗料によって太陽光や雨水や虫害などから守られていた木部が

 

それらの脅威にさらされ

 

 

腐朽に近づいていくということです

 

 

木材の傷み方は、場所によって大きく異なることが

 

 

よくわかりますね

 

 

木材の処理技術が現在ほど進んでいなかった時代には

 

腐りにくい耐久性の高い木材の

 

耐久性の高い部位を主体に屋外に利用するとともに

 

 

朱塗りという重金属の抗菌作用等を活用することによって

 

木造建築物の耐候性を高めていた

 

 

ということなのですが

 

 

現在のように木材自体も変性させて

 

腐りにくくできていれば

 

 

建築物のメンテナンスの間隔を

 

さらに伸ばすことができていた訳ですね

 

 

 

 

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