それ、できますよ
2026.07.08 UP

対話から始まるものづくり
“世界に一つ”を叶える
リネアタラーラ

みなさんの理想のキッチンはどのようなものですか?

キッチンは、単に料理をするための場所ではありません。
家族が集い、会話が生まれ、ときには暮らしそのものを映し出す空間でもあります。

オーダーキッチンを中心に、洗面空間や家具の製造・販売を手がけるリネアタラーラ。
お客様一人ひとりの理想に寄り添いながら、世界に一つだけの空間づくりを行っています。

今回のインタビューのお相手は、、、
株式会社リネアタラーラ 門田代表(以下敬称略)

お話を伺う中で印象的だったのは、「ものを売るのではなく、時間を共有する」という言葉。
丁寧な対話を重ねながら理想の暮らしを形にしていく――リネアタラーラのものづくりには、そんな想いが息づいていました。


◎目次
一邸ごとに異なる理想に向き合うフルオーダーキッチン
「商品を売るのではなく、時間を共有する」
理想と現実の間にある「ちょうどいい答え」を探す
自社工場とチームの力が支えるものづくり


一邸ごとに異なる理想に向き合うフルオーダーキッチン

 

ーまずは、リネアタラーラの事業について教えてください。
門田:キッチンを中心に、洗面空間やリビング・ダイニング周辺の家具の製造・販売を行っています。製造については静岡の自社工場に加え、複数の協力工場とも連携しています。
もともとはキッチンからスタートしましたが、お客様から「これも作れますか?」「あれも作れますか?」というご要望をいただく中で、家具や洗面空間などへと提案の幅が広がっていきました

事例 / キッチン

事例 / 洗面空間

ーリネアタラーラのキッチンは、どのような特徴がありますか。
門田:私たちはフルオーダーでキッチンを製作しています。最初にお客様のご要望を伺いながら、一件ずつゼロからつくり上げていくスタイルです。
現在は4名のプランナーがお客様対応を行っていますが、年間で手掛けられる案件はおよそ80件ほどです。打ち合わせも1回で決まる場合もあれば、5回以上重ねることもありますし、1回の打ち合わせが4~5時間に及ぶこともあります。

 

ー数あるオーダーキッチンメーカーの中で、リネアタラーラならではの強みは何でしょうか。
門田:強みはいくつもありますが、自社工場とショールームを持ち、20~30名規模で長年続けてこられたことは大きいと思います。
オーダーキッチンは10年、20年と長く使っていただくものですから、会社としての継続性や安心感も大切です。そうした信頼から、設計事務所の先生方からご指名いただくことも多いですし、雑誌や施工事例を見て個人のお客様から直接お問い合わせをいただくこともあります。

 

ープランナーの皆さんは、どのようにお客様と向き合っているのでしょうか。
門田:実は4人とも全然やり方が違うんです。
考え方も違いますし、提案の仕方も違います。同じ会社なのに、担当者によって全く違うキッチンができあがることもあります。
ただ、共通しているのは「お客様を大切にすること」と「迷ったら良いものを提案すること」です。
その軸だけは全員で共有しています。

ものを売るのではなく、時間を共有する

 

ーフルオーダーキッチンならではのお客様との向き合い方について教えてください。
門田:お客様は、相談に来られた段階ではまだ自分の思いが固まっていないことが多いんです。
「かっこいいキッチンにしたい」といったイメージは持っていても、具体的にどんな素材がいいのか、どういう使い方をしたいのかまでは整理できていないことも少なくありません。

家づくりは半年以上前から始まりますし、最近は完成まで2~3年かかるケースもあります。その間にお客様自身もたくさん勉強されて、ショールームを見たり、情報を集めたりしながら考えを深めていかれるんです。
だからこそ、1回や2回の打ち合わせだけでは本当に良いものはできないと思っています。

 

ー打ち合わせを重ねることを大切にされているのですね。
門田:そうですね。時間も回数も重ねて向き合います。
お客様にとって家づくりは人生の大きなイベントです。迷ったり悩んだりする時間も含めて大切な時間なんですよね。
だから社員には、

「ものを売るんじゃなくて、時間を共有しなさい」

と伝えています。
早く決めてもらうことよりも、お客様が納得できる答えにたどり着くことの方が大切だと思っています。

 

ーその考え方は、リネアタラーラの特徴でもあるのでしょうか。
門田:そうだと思います。
お客様はショッピングを楽しみに来られていると思うんです。いろいろ迷いながら比較して、自分にとって一番いいものを探している。
私たちは無理に答えを押し付けるのではなく、最後にそっと背中を押す存在でありたいんです。
打ち合わせを重ねるうちに、お客様自身も「本当に欲しかったもの」が見えてくることがありますからね。
とにかく会話することを大事にしています。

 

ー長くお客様と関わる中で、印象に残っている出来事はありますか。
門田:営業をしていた頃、何度も打ち合わせを重ねたお客様から、
「キッチンが完成するのは楽しみだけど、もう打ち合わせで話をする機会がなくなるのは寂しいですね」
と言っていただいたことがありました。
何度も打ち合わせを続けていると、キッチンの話だけじゃなくて、暮らしのことや趣味のこと、いろいろなお話をするようになるんです。なのでだんだん距離が縮まって、、、
そう言っていただけた時は、本当にうれしかったですね。

理想と現実の間にある「お客様に合う答え」を探す

 

ーフルオーダーならではの難しさはありますか。
門田:ありますね。お客様は最初、理想のキッチンのお話してくださいます。
もちろんデザインはとても大事ですが、実際には使い勝手や収納、掃除のしやすさ、ご予算とのバランスも考えなければいけません。
お客様の理想をそのまま形にするだけではなく、暮らしの中で本当に使いやすいものに落とし込んでいくことが大切だと思っています。

 

ーお客様の理想を形にするために、どのような提案をされているのでしょうか。
門田:例えば天板一つとっても、セラミックや天然石などさまざまな選択肢があります。
最近は天然石を選ばれる方が増えていますね。実際にお客様と一緒に石材店へ行き、「この石がいい」と選んでいただくこともあります。
色についても同じです。塗装の種類は本当にたくさんありますし、リビングやダイニングからどう見えるかまで考えながら決めていきます。キッチン単体ではなく、住まい全体の中でどう見えるかを意識しています。

オーブンや食洗器などショールームで実際に見て、触って決めることが可能

ーご要望とご予算のバランスを取ることも多いのでしょうか。
門田:そうですね(笑)皆さん、やりたいことはたくさんありますから。まずはご予算をお聞きして、その中で優先順位を整理していきます。
「ここは残したい」「ここは別の方法でもいいかもしれない」そんな話をしながら、一緒に答えを探していくんです。
家づくり全体の中で考えると、キッチンだけに予算をかければいいわけではありませんからね。

 

ープランナーの皆さんに求められる役割も大きそうですね。
門田:そうですね。今はSNSなどでたくさんの情報を見ることができますから、お客様もいろいろな理想を持って来られます。
その中で、ただ要望を聞くだけではなく、「本当にその方に合うものは何か」を考えることがプランナーの役割だと思っています。
お客様の想いと現実の間にある、一番合う答えを一緒に見つけていく仕事ですね。

自社工場とチームの力が支えるものづくり

 

ーフルオーダーキッチンを実現するために、どのような体制でものづくりを行っているのでしょうか。
門田:まずプランナーがお客様のご要望を伺い、スケッチやプランを作成します。
その内容を設計が図面化し、さらに製造管理が細かな寸法や納まりを確認して工場へ指示を出します。
また、ビルトイン機器や金物の選定・発注を担当するスタッフもいます。
お客様から見えるのはプランナーですが、その裏ではさまざまな部署が関わりながら一つのキッチンをつくり上げています

 

ー自社工場を持っていることも大きな強みだということですが。
門田:そうですね。もちろん協力工場と連携していますが、自社工場があることで必要なタイミングで製造できるという強みがあります。
協力工場は他のお仕事も抱えていますから、忙しい時期には工期が不安定になることもあります。その点、自社工場があれば品質や納期をコントロールしやすくなります。
お客様に安定して良いものを届けるためには必要な存在だと思っています。

静岡工場

ー製作の現場では、どのような苦労がありますか。
門田:オーダーキッチンは一つひとつ仕様が違いますし、現場ごとに条件も異なります。
例えば天然石の天板はとても重いので、現場で組み立てることもありますし、搬入経路をどう確保するかを考えなければならないこともあります。
また、設計事務所や工務店、インテリアコーディネーターなど多くの関係者と連携しながら進めるため、調整が必要になる場面も少なくありません。
だからこそ、ものづくりに関わる全員が同じ方向を向くことが大切だと思います。

 

ー多くのお客様から選ばれ続けている理由がよくわかりますね。
門田:ありがとうございます。自社工場やショールームを持ち、ある程度の規模で長く続けてこられたことに加えて人も支持される理由の一つですね。
プランナーも設計も工場も、それぞれがお客様のことを考えながら仕事をしています。
一つひとつの案件にしっかり向き合う。その積み重ねが、今のリネアタラーラにつながっているのだと思います。

 

ー最後に、リネアタラーラのものづくりの精神について改めてお聞かせください。
門田:リネアタラーラの色を一言で表そうとすると難しいんですが、それぞれのプランナーが自分らしくお客様と向き合いながら仕事をしていること自体が、会社の個性になっているのかもしれません。
だからこそ、同じ会社でも担当者によって提案が違うし、出来上がるものも違う。
でも根底には、お客様に喜んでもらいたいという共通の想いがあります。
それが、私たちのものづくりだと思います。

今回お話を伺い、リネアタラーラの強みは技術力やデザイン力だけではなく、「人」にあるのだと感じました。
お客様と向き合う姿勢、ものづくりへのこだわり、そして働く人それぞれの個性。それらが組み合わさって、リネアタラーラらしさを形づくっています。

紅中グループの一員となった今、こうした強みを互いに知り合うことが、これからの新たなシナジーにつながっていくのかもしれません。

取材協力
株式会社リネアタラーラ