構造調査

2017/08/18

皆さんこんにちは、京滋営業所のIです。

今回は100年前の建物に対し過去数回、改修されているのが今後、どのように影響してくるかをSTAGE毛利様と大工様で調査しました。

メイン通りに面した部屋です。現状の天井高は2100mm程で少し低く、圧迫感がありました。めくってみたら天井を何回か手直しした形跡がありました。

綺麗で大きな丸太が出てきました。

外側の面には100年前の土壁が出てきました。徐々に興奮してきました。

添え木をして補強をされています。何年前か分かりませんがこれにも歴史を感じます。

電気の線をはわせてあります。

次に、柱をプリント合板で囲ってたのですが鉄骨かどうかが非常に気になってましたので思い切って調査。立派な昔の柱が出てきました。下の写真はほぞ加工があるのが分かるかと思います。これは鴨居が入っていた跡です。高さが1800mmくらいしかないのですが、大工さんに聞いたら2階の入り口は昔はこれくらいの高さが普通との事です。勉強になります。灰色の模様のような柱、これは昔の土壁があったという証拠らしいです。

以前入られていたお会社の社長室もめくってもらいました。ここは事務所より若干天井高を高くとってありました。おそらく社長室なので少しでも高くという思いがあったのかな?と皆で話してました。

社長室の上の外壁部です。風化しておりますが補修すれば十分な高さが得られます。

床もめくってもらいました。

少し分かりにくいのですが床の部分も2.3回補修した形跡が出てきましてそのたびに床が上にあがってきたのが分かります。

一番気になっていた箇所に手をつけてもらいます。屋根と増築された屋根が干渉しており、雨仕舞が悪い所です。

昔の屋根が直接壁に設置していた部分があります。おそらく、雨水が侵入していたと思われます。これもきれいにしなくてはいけません。ですが、昔の大工さんの加工技術が良く分かります。

次に廊下部分の天井調査です。昇り梁らしきものをプリント合板で囲っていましたのでそこの調査です。

 

なんと、鉄骨が出てきてしまいました。昔の古木の丸太かと思いきや・・・

STAGE毛利様と一緒にクリアしなければならない検討課題が出てきました。

最後に1階の天井調査です。鉄骨部分の補強状態を調べたかったとの事です。

下地が見えてきました。

綺麗な古木と立派な床板(おそらく松)が出てきました。これを上手に使えば京町家改修の良い模範になると思います。

今回のこの調査をもとにSTAGE毛利様が当時の構造の組み方を想定しながら現代の図面へ落し込みをして頂けます。非常に時間のかかる作業ではありましたが、改修をするには避けては通れないところでもあります。今回も大変勉強になりました。有難うございます。

次回の投稿までまた期待しておいてください。

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