温室効果ガス排出量ゼロ時代のSSD材 1

2021/01/28

住宅建材でもありますSSD材を取り扱わせていただいております弊社にも

地球環境保全に向けた取組への要請が

日々高まっているように感じられます

緊急事態宣言の早期解除に向け

外出を限定しておりますこの時期に

温室効果ガス排出量ゼロが求められていくこれからの時代に

SSD材はどのような素材であるのかについて

考えていく

今回はその第1回目となります

まず温室効果ガスの排出量を削減するには

単に排出するガスの量を純粋に削減することと

空気中の二酸化炭素を固定した素材を使うことにより

大気中の温室効果ガスを減少させるということが必要であり

これは、その中に炭素を固定している木材を使用すれば最適

ということになります

また、木材であっても、我が国から離れた場所から輸送しますと

船便であってもその運航に多くの二酸化炭素を排出しますので

やはり我が国の各地の森林から生育した樹木を

原材料とした木材の利用が適しています

SSD材は熊本県の湯前町と水上村で生育した

球磨杉、球磨桧から製造されています

次に、排出量を多く削減するには

価格が安いということが条件となります

この点SSD材は、木材の内部応力がほとんど緩和されていますので

材の反りや曲がりが少なくなっており

他の木材よりも、仕上げ寸法に近い荒材を使用できます

また、挽き直しの回数、手間ともに減りますので

材料コスト、加工コストともに低下し、製材品が低価格となります

もちろん高い品質も求められます

もともと杉材は桧材よりも生育が早いですが

九州は年間降水量が多い地域が広域にあり

温暖な気候や最初の造林木の植栽密度が小さいこともあって大径木が多く

これらの丸太からSSD材を製造していますので

節の少ない幅の広い外周部から、高品質な部材が

沢山供給できます

一方、九州産の杉材の場合、鉛筆の芯ほどの小さい節がよくみられます

これは葉節と書いて「はぶし」というもので

木材の等級的には、ない方が上質とされているものです

しかし、温室効果ガス排出量ゼロ削減時代に木材を使用された方から見ますと

この複数の小さい点が製品の表面にあるということは

この製品は、国産材である杉材の

九州地域の杉材が原材料になっているということが

産地証明書がない状態で

すぐに明らかになってしまうということでもあります

木材を多用しておられる環境先進企業の皆様に取られて

こんなにわかりやすいことはありません

ここまで振り返りますと

やっぱりSSD材って

これからの時代の素材なんですね

(以下、次回に続きます)

球磨ウッド事業部メンバー

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