8/4 京都鴨川建築塾のフィールドワークに池嶋マネージャーの代理で参加しました。
午前中は浜松の扇建築工房様の「常設オープンハウス」の見学です。https://www.ougi.jp/openhouse/
システムバス以外はすべて手創りで既成品はありません。キッチンもオリジナルで製作されています。
「工務店らしさ」を具現化するためになぐり加工の床材やドア、サッシまで自前で製作し、外壁に使う焼き杉までオリジナルでつくられています。
「手間を惜しまない」「こだわり」「手仕事」などをキーワードに自社のイメージを確立されてきました。
以前は平均1800万/棟の受注額が今では4300万/棟になっているそうです。
また建物だけでなく庭(外構)も工務店らしい家づくりに欠かせないとこだわりのある満足度の高い庭づくりをされています。
庭にはアオダモやナツハゼ、クロモジといった「雑木」をふんだんに取り入れることで、たとえ小さくてもアクセントの効いた暮らしの満足度を高める庭を提案しているそうです。
またこの「雑木(の庭)に潜在的な需要があることは間違いない」と感じ山を借りて広葉樹を植林・育成・管理しながら、山林お荒廃を抑止しつつ、そこで育った樹木を住宅の庭に植え、山主には庭木として販売した利益を還元するといった取り組みもしています。
建築用材だけでなく地域材による庭づくりも地域工務店の武器すればいいと話されていました。
午後からは実際に焼き杉を作っているところを見学しました。
使う材料は地場産材の「天竜杉」
それを地元の消防署や浜松市と掛け合って使用許可を得た山あいの廃校になった小学校のプールで焼いて作っています。
手焼きにこだわり長さ4000mm・幅225mm・厚さ18㎜と一般的には流通していないサイズによる商品化を実現されています。
木表を向い合せにして三角にして煙突状に下から火を焚き、ドラフト効果で均一に焼き上げる方法です。
「作業は大変だし手間もかかるけれど、施主が喜ぶ様子で満足度の高さを実際に目の当りにしてしまうと、作り手としてのこだわりからやめられなくなる」と話されました。
2件目のお宅はすでに入居されているところですが地下のある家でした。
やはり焼き杉と庭がすごくマッチして「扇建築工房さんが建てた家」と必ずわかる家です。
最後は浜松城公園内にある茶室「松韻邸(設計:谷口吉生・施工:水澤工務店)に行きました。http://www.shouintei.jp/
設計も施工も超有名で塾生の方はこの茶室をもっとも楽しみにしていた方もいらしたようです。
私は蚊と闘いながらも出して頂いた抹茶を堪能させて頂きました。
京都営業所 城戸