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2022.03.01 UP

地球温暖化防止への救世主
森林が持つ力
≪くれなゐの森 ゆのまえ≫

地球温暖化防止への救世主は森林

地球温暖化の主な原因のひとつは、大気中の二酸化炭素量の増加であると考えられています。森林は石炭や石油などの化石燃料を人間が消費することで放出される大気中の二酸化炭素を吸収し、炭素を蓄える働きがあるため、森林の二酸化炭素吸収が注目されています。
もともと国土のほとんどが森林でおおわれている日本では、特に施業しなくても,樹木は着実に二酸化炭素を吸収して,成長していきます。ですが、自然の森林面積は年々減少しているため、その跡にスギやヒノキといった樹種を植樹する活動への積極的な活動が求められています。

人の手でできること

もちろん、天然林も二酸化炭素を吸収します。ですが、若い木が成長する一方で歳を取った樹木が枯死してしまうと、逆に二酸化炭素を排出してしまうのです。建築材料として使える木、使うべき時期を迎えた木は積極的に伐って、有効活用し、伐った跡に若い木を植樹し育てることで、また新たに大気中の二酸化炭素を減らすことに繋がります。
特に、育成林(人の手で育てる森林)は成長が比較的早いため、健全に保ち育てることができれば、多くの二酸化炭素の吸収が期待できるとされています。

森林の二酸化炭素吸収力

樹種別・林齢別炭素吸収量

どんな木がいいのだろう

二酸化炭素吸収量は樹種によっても違いがあります。大きく2つにわけて、針葉樹と広葉樹で比べてみましょう。(図参照)
針葉樹であるスギ、ヒノキは育つのが早いため固定する二酸化炭素の量も多く、ブナなどの広葉樹は比較的少なくなります。
また、吸収量に限らずだいたい40~60年ほどで建築材料として使える木に育つため循環利用のメリットが多い針葉樹を植樹されることが多くなっています。

杉の二酸化炭素吸収量

人間と木の関係性

上記でもわかる通り、吸収量は樹種や林齢により異なりますが、例えば50年生スギの人工林面積1ヘクタール当たりの炭素貯蔵量は170トン、1本当たりでは約190kgに達すると試算されています。これを50年で割れば1年間平均で1本当たり約3.8kgの炭素(約14kgの二酸化炭素)を吸収したことになります。
人間1人が呼吸により排出する二酸化炭素は年間約320kg、これを吸収するにはスギ約23本が必要といわれています。また、自家用車1台当たりから排出される二酸化炭素は年間約2300kg、この吸収に必要なスギは約160本と試算されています。(図参照)

ちょこっと豆知識

二酸化炭素吸収量の算定

ここまで何度も登場している『二酸化炭素吸収量』ですが、どのように計算されているのか気になっている方もいるのではないでしょうか!
IPCCガイドラインに準拠した次式に基づいて林齢別・樹種別に算定した1ヘクタール当たりの1年間の二酸化炭素吸収量の数値に、森林整備面積を乗じて算定しています。

二酸化炭素吸収量=①成長量×②拡大係数×③容積密度×④炭素含有量×⑤二酸化炭素換算係数

上記計算式による計算は、林野庁のサイトで公開されている計算シートに対象森林に係る樹種や森林面積等の必要な情報を入力することにより行うことが可能です。
気になった方は是非チェックしてみてください!

計算シート/林野庁

わたしたちにできること

くれなゐの森 ゆのまえ

熊本県・熊本県球磨郡湯前町・紅中の3者協働の森づくり協定書を交わし森林保全活動を毎年実施しています。2011年に第1期をスタートさせ、2016年より第2期、合計約3haにスギ・ヒノキの苗木を植林しました。2021年より第3期を迎え、記念植樹式(ジンダイアケボノザクラ)を実施し、社員と町役場の皆様と森林保全活動地域にヤマモミジ180本の植え付けを行いました。
くれなゐの森 ゆのまえ第3期がスタートし熊本県森林吸収量認証として二酸化炭素吸収量3.19t-CO2/年を認証いただきました。
今後も森林によるCO2吸収で環境貢献していきます。

#くれなゐの森